海外新譜

Van Morrisonは1945年にベルファストで生まれ、ブルース、カントリー、ゴスペルに影響を受け、1964年にR&BバンドThemを結成して大成功した後、ソロ・アーティストとして更なる領域へと歩みを進めました。ストリート・ポエトリー、ジャズ、スウィング、スキッフル、ケルト・ルーツなど、彼が影響を受けた無数の楽曲をこともなげに消化し、20世紀で最も愛された楽曲を含む比類のないカタログを作り上げ、また、ステージでもスタジオでも、精力的な活動を続けています。『ホワッツ・イット・ゴナ・テイク?』はそんな彼にとって43枚目のスタジオ・アルバムです。

全世界で2000万枚以上のアルバム・セールスを誇る、エレクトロニック・ダンス・ミュージックのパイオニアにして、シンガーソングライター、マルチ・インストゥルメンタル奏者、DJ、キュレーター、作家という数々の肩書を持つMoby。クラシックの名門レーベル、ドイツ・グラモフォンから昨年5月にリリースした自身の名曲をオーケストラ・アレンジにしたアルバム『リプライズ』のリミックス盤が登場。エレクトロニック・シーンで人気のMax Cooper、Peter Gregson、Biscuitsらがリミキサーとして参加。

セイクリッド・ボーンズ・レーベル復帰作となった前作が高い評価を得たシンセ・ポップ/ダーク・ウェイヴの若き女帝、Zola Jesus。エレクトロニック、インダストリアル、クラシック、ゴスの要素を持ったサウンドをかき鳴らす彼女が、サンO)))等のプロデューサーとして知られるランドール・ダンと、伝説のドラマー、マット・チェンバレン(フィオナ・アップル、ボブ・ディラン、デヴィッド・ボウイ)と共に作り上げた5年振り6枚目のアルバムをリリース。

欧米ではシンガー・ソングライターとして確固たる地位を築いた元1DメンバーのHarry Stylesが、約2年半ぶり、通算3枚目のオリジナル・アルバムをリリース。3週連続全米1位を記録した先行シングル「As It Was」やカリフォルニアで4月に開催された「Coachella 2022」にヘッドライナーとして登場し初披露した新曲など全13曲を収録。長年のコラボレーターTyler Johnsonがソングライターとして今作も参加しています。

全世界でのトータル楽曲再生数290億回を突破し、2019年には経済誌フォーブスが発表する「世界で最も稼ぐDJランキング‘19」で初の1位に輝くなど、人気と実績を兼ね備え、ダンス・ミュージック・シーンでトップに君臨するThe Chainsmokers。2020年2月発売の3rdアルバム発売直後から活動を一時的に休止していた彼らの待望の新作『ソー・ファー・ソー・グッド』が完成。先行シングル「ハイ」や「アイパッド」含む全13曲を収録。

1987年スコットランド生まれのR&Bシンガーソングライター、EmeliSandé。10年前、2012年のデビュー・アルバム『Our Version of Events』は全英1位を獲得し、現在まで540万枚の売り上げを記録、2016年のセカンド・アルバム『Long Live the Angels』も2位、2019年の3rdアルバム『Real Life』は6位を記録しています。3年ぶり4枚目となる本作は、クラシック、ディスコ、ノスタルジックなR&B等、様々な色合いを通して新しいサウンドの領域を探求した作品。エミリーは他人の期待から自らを解放し、ソングライター、プロデューサー、ヴォーカリストとして、その総合的なスキルを新しい方法で表現しています。

来日歴もあるオーストラリア出身、LA拠点のシンガー/プロデューサー/DJ、Alison Wonderland。世界的にアイコニックな女性DJの一人である彼女が、4年振りとなる通算3枚目のアルバムをリリース。フジテレビ/Netflixアニメ『キャロル&チューズデイ』にも楽曲提供をしている彼女の新作は「孤独」からの「再生」をテーマに、明るく大胆なEDMサウンドに乗せた希望に満ち溢れる内容に仕上がりました。



過去3作中2作が全英チャート1位を獲得、UKで大人気のロック・バンド=Blossomsが、前作『Foolish Loving Spaces』から約2年ぶりとなる通算4作目のアルバムをリリース。今作もUK初登場1位を獲得。2019年のメキシコでツアー中に見たフリーダ・カーロの絵画を“爆弾の周りのリボンのよう”と表現されていたことをヒントにつけられたタイトル。“人生における多くのことが、爆弾の周りのリボンのように表現できる”というインスピレーションから制作された全12曲を収録、プロデューサーにはこれまで同様、The CoralのJames Skelly とRich Turveyを起用しています。

オーストラリア・ブリスベン出身、ハリエット・ピルビームによるドリーム・ポップ/シューゲイザー・プロジェクト、Hatchie。待望の2ndアルバムを、アメリカ・インディアナ州拠点の人気インディー・ロック・レーベルSecretly Canadianレーベルからリリースしました。信頼、野心、愛、自己実現をアルバムのテーマに掲げ、脆弱性を強みとして受け入れ、自信を見出したというストーリーを持つ作品。「このアルバムは自分の心を捧げるというコンセプトです。」と彼女自身語っています。

20世紀のロック史に燦然と輝く傑作『宇宙遊泳』を生み出し、1990年代のUKロック・シーンにおいて異彩を放った、Spacemen 3の元メンバー、J SpacemanことJason Pierceが率いる、孤高のロック・バンド、Spiritualized。2018年の『And Nothing Hurt』以来、3年ぶり通算9枚目のアルバムをリリース。コロナ禍のロックダウンで感じた孤立への愛を「美しい孤独」として再構築し、バンド史上、最も「ライヴ」なサウンドを持つ作品を完成させました。

2001年にはロックの殿堂入りを果たし、これまでに全世界で1億5,000万枚以上のアルバムを売り上げ、結成50周年を迎えるエアロスミスの貴重な初期音源集が蔵出し!1971年、コロンビア・レコードと契約する1年前、記念すべきデビュー・アルバム『野獣生誕(原題:Aerosmith)』発売からさかのぼること2年前のリハーサル音源を当時のロードクルーが録音していた発掘音源をリリース。最初のヒットとなった「ドリーム・オン」をはじめ「ママ・キン」「サムバディ」などデビュー・アルバムに収録される、後の代表曲を中心とした生々しい初期の音源を聴くことができます。

今年のフジロック・フェスティバル’22への出演も発表された韓国人プロデューサー/DJのNight Tempo。昨年末に発表したメジャー・デビュー・アルバム『Ladies In The City』のアナログLP、カセット・テープと同時に配信リリースしたリミックス・シングル。AKB48の元メンバーで最近まで韓国で音楽活動をしていた竹内美宥をヴォーカルに起用したアルバム収録曲を、最近Night Tempoがハマっている90年代のジャパニーズR&Bを意識したローファイ・ヒップホップへとセルフ・リミックス。

今年はラスベガスで開催された第64回グラミー賞授賞式で、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が「静寂をみなさまの音楽で満たしてほしい」と自国の状況と支援を訴え、そのスピーチに続きジョン・レジェンドがウクライナへ捧げるパフォーマンスとして披露した新曲「フリー」。アフリカ系アメリカ人の霊歌や賛美歌からインスピレーションを受け、ウクライナの現状を目の当たりにしてジョンが書き上げた楽曲で、グラミーのステージでは、ウクライナ出身の歌手ミカ・ニュートン、バンドゥーラ奏者スザンナ・イグリダン、そして詩人リューバ・ヤキムチュクと共にパフォーマンス。曲の終わりにはウクライナの国旗も掲げられました。

名優ゲイリー・オールドマン主演のAppleオリジナル・スパイ・ドラマ「窓際のスパイ(原題:Slow Horses)」のテーマ曲をミック・ジャガーが手掛けることになりました。AppleTV+でこの4月1日から全6話の公開が始まったオリジナル・ドラマのテーマ曲に作曲者の1人として関わり、自らヴォーカルを担当し、レコーディング。このシングルは最初の2エピソード公開に合わせた4月1日に配信スタート、共作者はアカデミー賞ノミネート歴もある映画音楽の作曲家ダニエル・ペンバートンです。スパイの世界を描くドラマのダークでユーモラスな世界観や、スパイの世界の非日常性、主人公たちの疎外感などを見事に表現した楽曲となっています。

イギリス出身、新世代ポップ・シンガー・ソングライターのレックス・オレンジ・カウンティ。全米3位を獲得した『ポニー』から約2年振りとなるアルバムをリリース。通算4作目、メジャー・レーベルに移籍してから2枚目となる今作は、2017年のシングル「ラヴィング・イズ・イージー」で共演したオランダのポップ・マエストロ、ベニー・シングスと全曲にわたりコラボレーション。ベニーのアムステルダムのスタジオで10日間の共同制作期間を経て完成させました。レックスがインディーズ時代にアルバムに参加したタイラー・ザ・クリエイターが、今作のゲストとして参加していることも話題です。


今勢いに乗るJQ率いるNulbarichが待望のEPをリリース。バンド・メンバー含む複数のミュージシャンやクリエイターと立ち上げた新プロデュース・ユニット“天蚕糸風呂”も絡めた新境地を見せる作品となっています。まわりの人とのつながりの大事さを改めて実感し、音楽で集う場所の一つになれたらと想いを込め“たまり場”と題した『HANGOUT』。既に発表されていた楽曲に加え、シンプルかつNulbarichらしい心地良いメロディーラインが耳に残る「DRIP DRY」などの新曲も収録された4曲入りながら現在のNulbarichが詰まったに内容となっています。

1stアルバム『HELP EVER HURT NEVER』がリリースから2年経った今もチャートインする中、発売された藤井風の2ndアルバム『LOVE ALL SERVE ALL』。初回盤は、Disc2に『LOVE ALL COVER ALL』と題した“Piano arranged cover”11曲を収録した2ディスク仕様。Bobby Hebb「Sunny」を始め、Ariana Grandeの「No Tears Left To Cry」、Justin Bieber 「Sorry」、Grover Washington Jr.「Just The Two Of Us」等、洋楽カバー全11曲を収録。なおアルバムのサウンド・プロデューサーは、国内外問わず多岐にわたり活躍中のYaffle。